・雪の精霊シルバー×死神デュースの人外パロです。
・年齢逆転要素アリ。
・なんでも許せる人向け。
・R18程度の性表現があります。高校卒業未満および18歳以下の閲覧を禁止します。
・攻めの自慰描写あり。
以上大丈夫な方はスクロール↓
五月も終わろうかというこの頃。
次第に夏の太陽と熱された空気の蒸し暑さが暑さに弱い俺たちを襲い来るようになっていく。
デュースも冬の神として暑さには俺ほどでは無いが強い方ではないらしく、だんだんと日中は外に出かけず、冷房を効かせた涼しい室内で過ごすことも増えてきた。
それでもやはり夏の空気やエネルギーに耐えられず、服装も薄着になる。
薄着の格好に、無防備な身体を晒して眠るデュース。そんなデュースを見る度に、俺は――。
「……」
ベッドに横たわるデュースにくちづけようとした身体を、ゆっくりと起こす。デュースを起こさないようにベッドを抜け出し、そのままベッド脇で蹲った。
(情けない……己の欲ひとつ、制御出来ないとは……)
いくら赤に染まった頬を手で隠そうと、いきりたった己のものは消えてくれない。
(これは、あれ……だよな……。情欲を感じた時に、発生する……)
以前デュースに教わったことを思い出し、なんとかひとりでそれを鎮めようとする。
「ふっ……ぅ……」
思わず声が出てしまいそうになるが、こんなことでデュースを起こしてしまうのは避けたい。それに何より、見つかった時にどう言い訳していいか分からない。
「……」
ちら、と、すぐそこのベッドで眠るデュースの姿を眺める。その服の裾から見える腰、しなやかに伸びた脚を目に入れるだけでも、俺の気分からは落ち着きが取り払われてしまう。
「デュース、デュース……っ」
ぐちゅ、と嫌な音を立てて俺のものは昂り先走った液で濡れていく。羞恥と申し訳なさと快感で、目に涙が滲んでいく。
それでも、手を止めることは出来なかった。脳裏によぎる、あられも無いデュースの姿を止めることも。
『シルバー……大好き』
「くっ、う……!!」
デュースに向けたい欲望を吐き出した俺のものは、ようやく大人しくなってくれる。
大人しくなってくれた、後。いつも頭と心と身体に残るのは、罪悪感ばかりだ。
「こんな、醜く汚い欲ばかりの男ですまない、デュース……」
そんなことをぼやいて膝を立て、顔を埋めたとき。
後ろから腕を回して、抱きしめられた。
「いーよ」
「デュッ……!」
デュース、どうして、なんで、まさか起きて、だとしたらいつから。顔面蒼白になりながら恐る恐る振り向くと、少し照れたような赤い顔でほほ笑むデュースの姿があった。
「はは、シルバーも大人になったな。もうひとりでもできるんだ?」
「……見ていたのか……」
「ごめん、名前呼ばれたときに起きた」
「……」
叶うなら、今すぐにでも走ってこの場を逃げ出したい。なのに、全身がもはや鉛のようだ。
「……すまない、おかしなところを見せた……」
「そう落ち込むなって。僕は嬉しかったから」
「嬉しい、のか? 気を抜いた時に、勝手に欲だらけの目で見られて……」
デュースは俺の手に頬を添えて、美しく笑った。
「嬉しいよ。他の奴にならともかく、シルバーからそんな風に見られるのは、いつだって嬉しい」
「デュース……」
そう、言ってくれるのなら。俺も少しは、気が楽になれるだろうか。
「……ありがとう」
「ん」
デュースの頬にキスをすると、片目を閉じてくすぐったそうに受け入れてくれる。
「シルバー……な、まだ元気?」
「元気、とは……」
「……へへ。えっちなシルバー見てたら、僕もしたくなっちまった。いいだろ?」
「それは、俺は構わない、のだが……」
何せ今出したばかりで、まだ少し回復には時間がかかりそうだ。そのことをデュースに伝えると、デュースはそっか、それじゃあととんでもないことを言い出した。
「僕も、このまま最初はひとりでしてるから……したくなったら、いつでも触ってくれ」
そしたら恥ずかしいのもおあいこだろ、とデュースは言う。そして、俺が理解する間もなく、デュースは自らの身体に触れ始める。
「んっ、ぅん……」
「……っ」
あまりの刺激的な光景に、思わず顔を逸らす。胸がドキドキと早鐘のように波打って、頬に気が集まるのを感じる。
「……逸らすなよ、なんかへこむだろ……」
「い、や、その……。君が、魅力的じゃないわけではなくて、むしろその、逆、というか……っ」
「……そっか。なら、良かった」
しどろもどろになりながら目線と返答を返すと、デュースは満足そうに笑って、また、自分の身体を慰める行為へと夢中になっていく。
それを見ていると、なんというか、先ほど大人しくさせたばかりである自分のものがまた元気を取り戻していくのが分かり、不埒な手はあの艶やかなデュースに触れたいと蛇のように暴れだしそうになる。
「は、……デュース……っ」
思わず口からこぼれ出そうになる何かを手の甲で止めるように拭い、それでもつい口からはデュースの名が漏れてしまう。
そんな俺に向けて、デュースは両手を広げた。
「ん、シルバー……おいで?」
「……っ!!」
乱れた服。伸びた手足。色づいた肌。上気した頬、蠱惑的な声、艶めいた笑顔。デュースの持つ色気のすべてが誘う甘やかな誘惑に、俺はもう、逆らえなかった。
「デュース……っ」
「ん、いい子いい子♡」
乱れたデュースの身体を抱きしめ、首筋に噛み付くようにくちづければ、デュースは俺の髪を撫でて乱した。
「好きだ、デュース……、好きだっ……!」
「ん、僕も好き、シルバー……」
キスの合間に、好きだと言葉を紡ぐ。そうしたくてしたのでは無い。気がついたら口から勝手に、その言葉が次から次にと紡がれていた。
(好きだ、デュース、好き、好きだ……っ)
(好き、シルバー、大好き……)
繋がっている頭の中にも、直接デュースの感情が響いていく。俺の感情もきっと向こうに完全にわかってしまっているのだろうが、もはや構うものか。
今はただデュースだけを感じ、デュースだけを味わいつくし、貪っていたいという感情のままにデュースを攻め立てる。
「ふっ、んん、しる、ば……っ、ぁっ、…そ、それ、そこ、きもちい……っ」
「デュース……っ」
「きもちいっ、しるばっ、きもち、い…っ、あ、あっ……! ん、んぅ、ふっ、んぐ、ぅ……っ」
「デュース、好きだ、デュース……っ」
(好きだ……デュース、好きだ、もっと……!)
もっと触れたい、近づきたい、ひとつになりたい。
いい匂いがする。柔らかくは無いが、しなやかだ。指で触れる肌の滑りがいい。デュースの持つ冷たい冬の温度が、雪の俺には心地いい。とにかく今は、全身全霊でデュースだけを感じていたい。
「デュース、デュース……っ」
「しる、ば……は、ふふっ……、だい、すき……」
「……〜っ!!!」
その後のことはもう、覚えていられなかった。ただ無我夢中になって、デュースを求めた。……何をどう思い出しても、そんな記憶しか出てこない。
そんな夜の、翌朝のこと。俺は、落ち込んでいた。
「何拗ねてんだよ、シルバー」
「……拗ねてはいない……」
「じゃあなんだ?」
ソファに座り俯いている俺を見兼ね、デュースが声をかけてくる。
「いくらなんでも、あんな……良くなかったと……」
「どれが良くなかったって?」
「全部だ。……君に勝手に欲情してしまったことも、……それで、君に気を遣わせてしまったことも、恥ずかしい姿を……その、見せあったのも……それで、その、……君に、無理をさせたのも」
「……僕のああいう姿見るの、嫌だったか?」
「君のことが嫌になるわけはない! だからその、嫌だとか、そうではなく……っ」
デュースは俺の肩に頭をもたれかからせた。
「……そっか。嫌じゃないなら、良かった」
「デュース」
「昨夜も言ったけど、僕は嬉しいしな。シルバーに、そんな風に見て貰えるの。僕はこんな、魅力も何も無い身体だけど、それでも……これであんなに盛りあがってくれるなら、もう最高だって感じだし」
それでもまだ、後悔してるか? そう尋ねるデュースに、俺はそうだと頷くことは出来なかった。
それでも。
「……もっと余裕があって、落ち着いていて。君が頼りにできるような……大人になりたいのに」
君からいつでも我儘を言って貰えるような存在になりたいのに。俺はいつも、逆の事ばかりだ。
デュースはそっと俺の頭を撫でた。
「それはさ、これからゆっくりでいいんだよ。大人でいる時間と、子どもでいられる時間って、子どもでいられる時間の方が短いんだから」
だからあまり早く大人にばかりなろうとしないで、僕に今のシルバーもじっくりたっぷり堪能させてくれよ、とデュースは言う。
「こんな未熟な俺でも、愛してくれるのか?」
「なんだよ、昨夜散々聞いたくせに、まだ聞きたいのか?」
愚問だな、とデュースは笑う。
「愛してるよ、シルバー。お前の過去も未来も、どんな選択をした結末も、全部、ぜーんぶ。愛していくよ」
「……デュース」
「ん?」
「俺も、愛している。……ありがとう」
ん、と元気に返事をしたデュースは、もう大丈夫そうだなと朝の支度を始める。
階段を降りていくデュースを追いかけようとすると、ひょこりと戻ってきて顔を出した。
「時々は甘える日があってもいいんだぜ、シルバー。大人だってたまにくらい甘えるさ」
じゃまたな、と狐の形にした手で俺の口にキスをして、デュースは再び軽い足取りで階下に降り、店の開店準備をしていく。
ここまで言わせて落ち込んでばかりもいられないなと、俺は頬を張って気合いを入れ直した。
「待て、デュース。今行く、俺も手伝う」
こうして今日も、誰も知らない秘密をふたりで秘めていきながら、俺たちの日常は始まっていく。
*おしまい
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