Honey mead

*こちらは吸血鬼+怪盗シルバー×探偵助手デュースのパロディシリーズの「番外編」です。
*このため、口調が呼びタメになっています
*相変わらずやりたい放題です。なんでも許せる人向け。
*ほんのり、若干ですがシルバーにデュース以外の他者との経験描写があります。
*設定の矛盾とかあったらちょっと目を瞑って許してね!
*R18程度の性的描写があります。18歳未満および高校卒業以下の方は閲覧禁止。

以上大丈夫な方はスクロール↓

 

 

「……」
 月灯かりがきらきらと、銀色に光る。そんな満月を見ていると、僕は、銀色の恋人に会いたくなる。
 順を追って話そう。僕には、恋人がいる。でもソイツは吸血鬼の怪盗で、僕はそれを追う探偵助手だ。
 まあ、でも。僕の所属する探偵事務所の所長、つまり僕らのリーダーである探偵は、実はその怪盗の協力者で。
 だから、結果的に僕は事務所を裏切ったことにはならなくて。っていうのが、今の僕の立場だ。
 ああそうそう、もうひとつ大事なことがあったな。アイツを追ってる間に、僕も吸血鬼にされたってことも。
 で、僕はだいたい、予告状が出た満月の日には、『怪盗ヴァンルージュ』に扮する恋人を追いかけるため、出動するんだけど。
 でも、そうじゃない夜は。時々、気まぐれに会いに来る『恋人のシルバー』を待って、夜空を眺めていることも多かった。
 僕が淋しい夜には逢いに来る、なんて言ってたくせに、アイツは時々しか会いに来ない。
 ……べ、別に。毎晩会いたいわけじゃない、けど。ほんとだぞ。毎晩毎夜待ってるわけじゃないんだからな!
 でも最近忙しいのか、あんまり会えてなくて淋しいな、と僕は窓辺で溜め息をつく。
 そのとき、ふと。使い魔コウモリのキー坊が、僕の胸ポケットをつついて遊んだ。
「何してるんだ、キー坊?」
 キー坊は何か、僕のポケットの中のものが気になるようで、僕は何か入れていたっけとそれを取り出した。
「あ、これ……」
 そうして取り出されたのは。前にシルバーから渡された、『眠らない街』に続く鍵だった。
「……」
 僕はその鍵を見つめて、思う。アイツ、よくあの街に遊びに行ってるみたいだし、もしかしたら、ひょっとして、会えるかも。
 偶然みたいな顔して、自分から会いに行けるかも。
 そう思った僕は、キー坊の頭をよくやったと指先で撫でた。キー坊は嬉しそうにくるくると飛び回ると、僕の胸ポケットに入り込んだ。なんだ、キー坊のやつ、ここに入りたかっただけか。まったく、まだまだ赤ちゃんだな、と笑って。僕はきょろきょろと辺りを見渡し。誰もいないのを確かめて、自分の部屋のドアの鍵穴で、秘密の鍵を回して。
 ……人ならざる者たちで溢れる、『眠らない街』へと、ひとり、足を踏み入れた。

 いつかシルバーと一緒に聞いた魚人のジャズが、ようこそと僕を迎え入れる。
 カエルの魚人がお辞儀をするのに合わせてシルクハットにおひねりの小銭を投げ入れ、僕は適当な店に入ることにした。
 そういえば、シルバーが案内してくれるのは人魚の水中レストランが多くて、いつも狼男がたむろしているバルの方には入ったことがないな。よし、いろいろな店に入ってみよう!
 狼男だらけのバルに入ると、どうやら店員さんも狼男……女の人もいるな。となると狼男よりも、ウェアウルフって言った方がいいのかな? その狼女の店員さんが、いらっしゃい、適当な席へどうぞと僕を案内して、さっそく注文を聞いた。
「ご注文は?」
「えっと。じゃあとりあえず、ルートビア1杯。あとチョリソーの鉄板焼きをひとつ」
「はい、ルートビア1、チョリソー1ね。あら、貴方吸血鬼なのね。ビア、血液割りにします? 濃いめ、薄め?」
「えっと……! じゃ、じゃあ、3割、くらいで……?」
「かしこまりました。今夜を楽しんで、かわい子ちゃん」
 店員さんはウィンクして、カウンターの方へと立ち去っていく。うう。こういうところに慣れてないの、バレたっぽい。
 やがて血割りのルートビアが樽のカップで運ばれてきて、僕はそれを呑み、チョリソーをひとくち口に運んで、うまいと喜ぶ。
 前にフランケンシュタインと狼男が喧嘩してたりして、治安は悪そうだったけど、店自体は良い店なのかもしれないと思っていると。
 急に店全体の照明が薄暗く絞られて、ショーステージの辺りが明るく照らされた。どうやら、ショータイムみたいだ。
 スポットライトにパッと明るく照らされたピアニストを見て、僕は驚く。
「あれ、シルバー……!?」
 バーのデザインに合わせてか、木目調で作られたピアノの鍵盤に向けて、シルバーは両手を掲げ、そして、鍵盤の上で手を左から右に滑らせ、ティレリロロと高音から低音へとなめらかに音を滑らせると、それを合図に楽し気にリズムを取りながら、鍵盤を叩き始めた。
 シルバーの奏でるピアノからジャジーで軽快な音楽が流れていくのに合わせて、ショーステージの踊り子たちと、メインの歌姫が、歌いだし、踊り出す。
「わあ……!」
 僕はそのステージが作る幻想のような眩い夜が、とても素晴らしいものに思えて。
 バルの客が歓声をあげ、口笛を吹くのに混じって、いいぞと拍手をしていた。
 少しセクシーな歌姫が、薄着になりながら踊っていくのには、少し目を逸らしてしまったけど。
 踊り子に触れようとステージに上がろうとして蹴落とされてる酔客もいて、なんだかなと僕は苦笑いをする。
 でも僕の目が惹かれてしまうのは、やっぱり華やかな踊り子たちよりも、ピアノを弾いている恋人の姿だった。
 ……格好いいな……。
 身体を揺らし、楽し気にピアノを弾き続ける姿をバルの一席から眺めながら、ほうと溜め息を吐く。
 そのとき、ピアノを弾くシルバーの背後で、ステージから蹴落とされた酔客の手からすっぽ抜けたワインボトルがシルバーの方にぶつかりそうになったけど、
「危な……っ」
 僕が心配するまでもなく、シルバーはピアノを弾きながらひょいとワインボトルを一瞬左手で受け止め、その指先で瓶を何か、念動力みたいなもので浮かべると、くるくる回してぽい、とノールックで酔客の頭にバウンドさせて返した。
 ……はは、なんだよ。僕が心配するまでもなかったみたいだな。
 そう笑っていると、やがてショータイムは終わる。一礼をして去っていく踊り子たちを見送ると、シルバーもぺこりとお辞儀をして、次のピアニストへと交代した。
「……」
 ショーが終わり、拍手をする。でも、拍手をしてる間に、僕は思った。
(なんだよ、シルバーのやつ。最近あんまり会えなかったわりに、平気でひとりで楽しそうにしてるんだ!)
 僕がルートビアを飲みながら、ひとり席でふてくされていると。相席いいか、とよく馴染んだ声が聞こえた。
「どうぞ!」
「ありがとう」
 僕がぷん、とそっぽを向きながら相席をOKすると、シルバーは苦笑いで向かいの席についた。
「今日はこの街に遊びにきていたんだな」
「……そーだよ。アンタがいなくたって、僕だってひとりでも遊べるんだからなっ」
 おやおや、これはまたご機嫌ななめだな、と、シルバーは困ったような笑みを浮かべる。
 僕は、尋ねた。
「ピアノ弾けるなんて、知らなかった! このバルで働いてるのも!」
「働いてるわけじゃない。臨時の手伝いだ、たまに頼まれる。ここのピアニストが怪我をしたからと、しばらく手伝いを頼まれて、断れなかったんだ。ピアノは……長く生きれば楽器のひとつもできねば退屈だろうと、真祖様から習った」
「ふーん……」
 この頃、僕に会いに来れなかったのはそれが理由だったのか、と思っていると。シルバーが、僕の髪をさらりと取り、手で梳いた。
「髪、伸ばしたのか? 綺麗だな」
「……もうちょっと伸ばす予定だ。腰までくらい」
「おや、そうなのか」
 驚くシルバーに、僕は言う。
「……アンタ、こっちの方が好きなんだろ」
 前にコイツがデートだなんだと言って、僕を着せ替えていたとき、ウィッグがそのくらいの長さだったことを思い出して、そう言うと。シルバーは困ったな、と口元を手で隠した。
「ふっ。君の前では恰好つけていたいのに、どうにも口元がにやついてしまう。……君が可愛いからだな」
「……そんな見え透いたお世辞で機嫌よくならないんだからなっ」
「本心だ」
 そんな言葉に、僕は嬉しくなって、ようやくちゃんとそっぽを向かず、シルバーに向き合って話してやろうとし始める。
「……会いたかったから、来たんだ。もしかしたら、ひょっとしたら会えるかもって思って」
「ふっ。そうだったのか。淋しがらせてごめんな」
「別に! ……毎日待ってるわけじゃないし!」
「そうか、そうか」
 そうして楽しそうに笑うシルバーは、伸ばし始めた僕の髪にくちづける。
「デュース。俺は、今日はもう上がれるんだ。だから……良ければ、このまま一緒に、デートしようか?」
 僕はそれに、一拍置いて頷いた。
「……今日はとびっきり構ってくれなきゃ、許さないんだからなっ!」

 そうして。シルバーは、まずはふたりきりになろうかと、僕の使い魔である赤ちゃんコウモリのキー坊を、シルバーの使い魔である大人コウモリの群れに預けた。キー坊はさっそく大人コウモリたちに懐いている。他のコウモリと遊ぶのは初めてだから、嬉しいんだろうな。キー坊が無事コウモリの群れに受け入れられてるのを見届けて、僕はシルバーと手を繋ぐ。
「どこ連れてってくれるんだ?」
「そうだな、どんなところへ行ってみたい? いろいろな場所があるぞ」
「んー……それじゃあ、まずは街を散歩したい! あ、あと、モストロ・ラウンジの他にも、僕ら向けのカフェみたいなところあるならそれも!」
「分かった」
 そうして僕は、シルバーに案内されるまま、眠らない夜の街でも営業中の隠れ家風のカフェを案内してもらい、血液入りのローストコーヒーを飲んで、不思議な味わいを楽しんだり。街灯が照らす街中を歩き回って、あれはなんだこれはなんだと指さして回ったりして、夜の散歩を楽しんだ。
「ふー、たくさん歩いた。……まだ朝は近くない、よな」
「ああ。今はまだ、夜更けだ。夜明けまでは、まだ少し時間があるな」
 どうする? もう早めに探偵事務所に帰るか? とシルバーが聞く。
 もう探偵事務所に戻っても良かったけど、僕は、久々に会えて、嬉しかったから。ちょっと。ちょっとだけ、勇気を出してみることにした。
「……なんだよ、もうこのまま、帰しちゃうのか?」
 いつもよりたくさんかまって、……たくさんキスもくれると思ったのに、と、少し頬を染めつつ、目を逸らしながら言うと。
 シルバーは目を瞬かせて、そして。僕の耳元で、そろりとささやいた。
「ふふ、君からそんなお誘いをしてくれるようになるとはな。……いいんだな? 今夜は夜明けまで帰さないぞ」
「……い、いい、よ。……恋人、なんだし、もう……」
 それにアンタ、他のやつとはなんか、経験ありそうだし、いつまでも僕だけそういうのナシでいたくない、と言うと。
 シルバーはほほ笑んで僕の頭を撫でた。
「経験、か。まあ……なくはない、が。恋人としてそういうことをしたいと思うのは、君が初めてだ。信じてくれるか?」
「……ほんとに? なくはない、って、元カノとかじゃない、か?」
「……ちょっと言いにくい事情ではあるのだが。怪盗になる際、色気を醸し出せる一人前の男になるため、と。サキュバスの風俗店に放り込まれ、一通りの技術を叩きこまれたことはある……」
 でも本当にそれくらいだ、何度もやりたいことではなかったからその一度で必死で覚えた、とシルバーは言う。
「ふーん、サキュバスの風俗店……サキュバスって言うと、女の人だよな……」
 ジトリとした目で僕がシルバーを見ると、シルバーは、許してくれ、と僕に頼み込む。
「俺個人の趣味として行ったことはないし、これから行くこともない。そういうことをしたくなったら、君とする。約束だ」
「ま、まだ初めてしたこともないのに……っ、うん、でも、分かった……」
 そうして、シルバーの胸に、僕はとんと頭をもたれさせる。
「……僕は正真正銘、初めて、だからな……?」
 テクがあっても加減しろよ、と言って。もう一度、手を握ると。それじゃ、行こうかとシルバーは僕を連れて、眠らない街の中にある、ラブホテルへと向かった。僕は、期待と不安ではちきれそうになる胸を、抑えるので精一杯だった。

 それから。ラブホテルに着いた僕は、きょろきょろと辺りを物珍しそうに見回した。
「へー、意外と普通のホテルみたいなんだな!」
「最近の流行りはそうだな。ゴテゴテに飾るより、普通のホテルのような見た目をしている方が評判がいいらしい」
「そういうのもあるんだな……」
 せっかくだしいろいろ見てみたいとあれこれ調べていたら、引き出しの中からゴムが見つかって、僕はびっくりし、慌てて引き出しを閉めた。
 そ、そうだよな。よく考えたらそういう目的のホテルなんだから、そういう準備だってあるよな、と。
 ベッドに腰かけ、足を組んで待つシルバーの隣にちょんと座る。
「満足したか?」
「う、うん……」
 なんか、生々しくてびっくりした、と言うと、シルバーは僕の髪を優しく撫でた。
「ふふ、ピュアな君には刺激が強かったのかもしれないな。でも……」
 そんなことでは驚かなくなるようにしてしまっても、いいんだろう? と、シルバーは言う。
「あ、アンタこそ、いいのかよ。……本当に、僕と……」
 少し不安になって、そう尋ねると。シルバーは僕をそっと抱きしめた。
「忘れたのか、俺は怪盗だぞ? 魅力的なお宝が目の前にあるのに、放っておくわけがない」
 君の純潔、頂いてしまってもいいんだな? と告げるシルバーに。僕は頷く代わりに、ちゅ、とキスをした。
「ん、ん……」
 ちゅ、とキスをして離したあと。シルバーはすぐに自分から僕にちゅ、ちゅとキスをし返してくれる。
 それだけでも僕はもう、すごく幸せで、嬉しい気持ちになった。いつもキスしてもらうのはデートの間に何回かと、さよならのときの1回くらいで終わるから、たくさんキスしてもらえて、嬉しい。
「ふっ、とろけ始めて、気持ち良さそうだな。……少し、試してみようか」
「な、に……?」
「さあ、口を開けて?」
 言われた通りにあ、と口を開けると、シルバーは深く僕にくちづけて、そして、何かのエネルギーを僕にふっと吹き込んだ。
「ん……っ!?」
 その途端、背中にゾクゾクとした心地が昇り始める。身体がビクビクと震えて、身体の奥が熱くなってくような感覚がするのに、シルバーはぎゅっと僕を抱きしめてくれていて、離してくれないから、気持ちいいのを逃がせない。
「ん、んう、んん……っ!」
 気持ちいい、とシルバーの腕をぎゅっと握り締めると、シルバーは一度唇を離してくれた。
「……ああ、良かった。吸血鬼同士でも、この力は使えるんだな」
「この、力、って……?」
「本来は、獲物を狩るときのための力だ。……いわゆる快感のようなものを口から流し込んで、獲物を夢見心地にさせ、逃がさないようにする」
 まあ今時そんな使い方をしている吸血鬼は少ないが、とシルバーは告げる。
「キス、気持ちいいだろ? もっとしてやる」
「ん、あ……」
 そうしてシルバーはベッドへと僕を押し倒し、何度もその気持ちいいのを送り込むキスをしてくれる。
 与えられる快感のまま、気持ち良くなってるそのうち、僕の服の裾へといつの間にかシルバーの手が入り込んでいて。
「ぁんっ、だめ……」
「可愛い、デュース」
 すりすり、くにくにと乳首を可愛がられ始め、僕の身体はびくびくと震える。
 こんなとこ、誰かに触られるの、初めてだ……。
 ……男でも、ここ、触られると気持ちいいんだ、な……。
 や、違う、かも。シルバーが触るから、気持ちいい、のかも。
 そんなことを考えてると、シルバーは僕の服をたくし上げて、口の中にもう片方の乳首を含み、れろ、と舐め始めた。
「ゃっ、ゃあ、しるば……っ♡ きもちい、だめ……」
「……ふふ、可愛い」
「んぁっ♡ ゃ、牙、あたって、きもち、い……っ」
「ふっ。好きなだけ気持ち良く、なってくれ。嬉しいだろ、デュース」
「んっ、ぅん、うれし……っ♡」
 そうしてしばらく、僕が満足するまで乳首を舐め、背中や腰をくすぐり、撫で、と上半身をたくさん攻めてもらい。
 やがて、僕の身体の熱が集まる真ん中の方へと、シルバーは手を伸ばした。
 下着の中に入れられた手と指がぐちゅぐちゅと僕のものを好き勝手にいじって、喘ぐ声が止まらなくなる。
「ぁっ、ゃぁあ……っ♡ そこ……♡」
「気持ちいいか、デュース? 君をこうして乱せるのなら、あの経験も悪いことではなかったのかもな?」
「ゃ、も、あんっ、いま、言うことじゃないだろ……っ、ぁ、そこぉ……っ♡」
「ふっ、すまない。確かにそうだな」
 今必要な言葉はこれだけだな、可愛いデュース? とシルバーは僕のズボンと下着を全部脱がしてしまい、後ろへと手を伸ばす。
「さあ、ほぐすぞ」
「ひゃん……っ!! ぁ、だめ、ゃん、なんかぬるぬるして……っ」
「ただの潤滑液だ、怖がらなくて大丈夫」
 シルバーが僕の額やこめかみにキスを落としながら、僕の後ろ、ナカを指先でいじっていく。
 あの、いつも美術品を盗んでいる、あの骨ばった手先が、僕のナカに、今……。
「んぅ……っ♡」
 嬉しくて、余計にナカがびくびくしてしまう。
「ふっ。そんなに悦んでくれると、俺も嬉しい」
「ゃ、ん、しるば、しるばあ、あ、ぼく、こんなの、こんな……っ、もっと、もっとぉ……っ♡」
「ふふ。……あと少し頑張ったら、ひとつになれるから、な?」
 だからもう少し頑張ろうか、とシルバーは言って、僕の後ろを広げ始めた。

 
「ゃぁあ、ゃっ、しるばっ、ふぁっ、んっ、ふぇぁあ……っ♡」
「気持ち良いな、デュース?」
「も、もいい、もだめっ、こんなたくさんされたら、ぼく、ぼくだめぇ……っ♡」
 楽しそうなシルバーにいじられるままに喘ぎ続けていると、やがてシルバーの手がゆるりと止まる。
「ゃっ、しるば、ゃだ、やめないで……っ♡」
「ふふ、よしよし。大丈夫、すぐにまた挿れてやるからな? そう焦らなくても、大丈夫だ」
「あっ……♡」
 そしてシルバーは僕のナカから指を引き抜き、自分のものをあてがう。
「ゴム、しない、のか……?」
「俺たちは人間ほど、雑菌やなんかには弱くないからな。他種族用の用意だろう。それとも君は、邪魔な障害物がある方がお好みか?」
 俺たちの間に、と告げるシルバーに、僕は首を振る。
「ううん……、シルバーと、直接、つながりたい……」
「いい子だ」
 そうしてシルバーは自分のものを僕のナカに挿れ、僕はそれを受け入れる。
「ん、んん、んぅ……っ♡」
 ぐぷ、ずちゅと音がしてナカに入り込んでくるそれを、僕は必死で受け入れる。
「ふふ、可愛い、デュース……っ、気持ちいいんだ、な? 俺を、こんなに捕まえて……っ」
 そうしてシルバーは僕のナカに自分のぜんぶを挿れてしまうと、僕の腰を掴んでゆったりと揺らし始めた。
「さあ、ここからが本番だぞ? 今までのが序章に思えるくらい、もっともっと気持ち良くしてやる」
「ぁっ、しる、しるば、ゃ、ゃだ、これ、これ気持ちいのが、ずっと、ずっときて、こんなの、ぼく、しらな……っ♡ ぁ、ぁあ……っ!!」
 身体に力が入り、一度、ぎゅっとシルバーにしがみついて、気持ちいいのが最高潮に達してしまう。
 僕が疑問符を浮かべ、はー、はーと荒い息を吐いていると、シルバーが言った。
「ふっ。達してくれた、みたいだな?」
「た、っする?」
「イッたってことだ、いちばん気持ちいいとこまで」
「これ、が……。ぁ、ぁあっ♡」
「ふふ、だがまだまだ頑張れそうだな? あの事務所の体力自慢だったよな、君は」
「ゃっ、しるばっ、しるばあっ、だめ、ぼく、ぼくまたイッちゃ……っ、~~~~~……っ♡」
「ふっ……、君がイく度、ぎゅっと締め付けられて、俺も、とても気持ちいい。さあ、もっと、何回も。今宵はたくさん、俺のことを捕まえ、抱きしめてくれ。君の、全身で……っ」
「ぁ、んっ、ゃあっ、しるば……っ! はぁ、んん……っ♡ ぁ、だ、だめぇ……、も、むり、しんじゃう、もっとぉ……っ♡」
「可愛い、デュース……っ!!」
 そうして僕は、何度も何度も、シルバーのものでイかされて。シルバーがそのうち、どんどん締め付けがキツくなってった僕のナカで一緒に達してくれるまで。上も下も、髪も身体も唇も、何もかも。舐めて、撫でられ、くすぐられて。たくさん、たくさん愛されたのだった。

 

 ――それから。事が終わったあと。シルバーはぼうっとしている僕の身体を抱え上げると、シャワールームへ連れて行き、全身を流して、バスタブにそっと降ろした。そうして、シルバーも僕の後ろにつく。
「……」
「初めてはどうだった、お姫様?」
「気持ち、良かった……」
 後ろからこめかみにちゅ、とキスを落としながら尋ねるシルバーに、僕は素直に答える。
 たくさん愛してもらって、嬉しくて、幸せな気持ちでいっぱいだったからだ。
「名残惜しいが、少し暖まったら、君を帰してやらなくてはならないな。もう、夜明けの鐘が鳴る時間が近い」
「もう、か……」
 淋しそうにする僕に、シルバーはよしよしと頭を撫でた。
「淋しいのも分かるが、でも、探偵事務所の仲間たちに『朝帰りか』とからかわれて困ってしまうのは、君だろう?」
「うっ、それはそうだ……」
「心配するな。また、月の綺麗な夜には君のことをさらいに行くさ」
「……約束、だからな?」
「ああ。ゆびきりで約束しようか」
 そうして僕たちは、ゆびきりげんまんをして、約束を交わし。
 僕はシルバーに送られて、探偵事務所へと帰った。
 そうして探偵事務所に帰り、僕はなんでもない顔で、ローズハート事務所長に挨拶をする。
「ふぁ……。おはようございます、ローズハート事務所長!」
「おはよう。眠そうだね。眠いのなら部屋で寝ていてもいいよ」
「ありがとうございます……、依頼きたら昼間でも起こしてもらって、全然大丈夫なので!」
「ああ。ゆっくりお休み。……ヴァンルージュと仲良くね?」
「うぐ……っ! は、はい、ありがとうございます……」
 逃げるように僕は自分の部屋へと駆け込む。一体どこでバレたんだ、本当に名探偵だな事務所長は、と思いつつ。
 今は幸せな夜のひとときを思い出しながら、カーテンを閉めて朝日を避け、自分のベッドで仮眠を取るのだった。

*おしまい

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